北アルプス4泊5日の大縦走 Final Day (はじめてのテント泊縦走は北アルプスで4泊5日#9)

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2013年10月03日 12:12


最終日。4泊5日の北アルプス縦走もいよいよ今日で終わる。

双六キャンプ場-鏡平山荘-わさび平小屋-新穂高温泉-松本駅-信濃大町駅-安曇野IC

新穂高温泉から信濃大町までは、バスと電車移動でおよそ4時間。
双六キャンプ場から新穂までのコースタイムは5時間15分で、新穂から大町までの移動を含めると9時間だ。
台風が北上して長野県に向かってるし、公共交通機関が麻痺し家に帰れなくなったら一大事。
いったい今台風はどこまで来てるんだろう...。

朝4時に目が覚めた。
テント上部から聴き慣れた音がする。
わ、雨だ・・ 最悪
朝食を摂り、テントを仕舞い5:00に出発する。

雨撤収はもう慣れたもんだ。
さっとザックに詰めて出発する。そしてナイトハイクは前日に経験済みだから問題なし!
雨の中、西鎌尾根を左手に見て歩く。実に見事な尾根が続いていた。ここも歩きたい。
裏銀座から、表銀座への縦走、いつか計画してみよう

出だしから雨なので、5日目の写真はとても少ない。申し訳ない。

6:30に鏡平山荘に着いた。
ここに来るまでの尾根歩きは、風雨で、すぐ手が冷たくなる。手袋をしてその解消に務める。
さすがセイラスのオールラウンドグローブ、保温力が抜群で装着した瞬間に温かい。




鏡平山荘ではコーラと、北アルプスの山並みが描かれた手ぬぐいを買った。
ここも、たくさんの登山客で賑わっている。
山荘スタッフと、おじさんが、差し歯を何処かに落としたらしく、無いない騒いでいたのが面白かったな(笑)
見つかって良かったね



すこし休んでいると、「槍が出た!」って声が頭の上から聞こえてきた。
見ると、穂先と西鎌尾根にかかっていたガスがゆっくり取れてきていた。

これは急がねばなるまい。



鏡平山荘から数分の鏡平に着く
ここで逆さ槍を、カメラにおさめる。波が立っていたので、綺麗な逆さ槍とはいかなかった(んー残念)
槍ヶ岳は、絵になる山だなー

台風が来る前に先を急ごう!




熊の踊り場


シシウドヶ原


イタドリヶ原

おもしろい地名がたくさんあった。
ゆっくりしたかったけど、新穂高から信濃大町まで、4時間の大移動が待ってる。
降ったり止んだりと雨も忙しそうだ。
濡れた岩が滑るので、注意しながら足早に進んだ



秩父沢出合を過ぎてから土砂降り...。
しばらくすると、また止む...。 

参ったな(-_-;)


8:40 わさび平小屋に到着
小屋の横には、野菜や果物が浮かぶ。バナナ、キュウリ、トマトにリンゴ
リンゴを、大きな口で、かぶりつく。甘酸っぱい味が、口いっぱいに広がった。

10:00 新穂高ロープウェイ  
スピードを上げ飛ばしてきたつもりだったが、双六キャンプ場から、4時間50分だった。
わさび平から新穂高までの林道と舗装路歩きは、北アルプス5日間の縦走のうちで一番キツかったです(笑)

時間があれば、新穂高ロープウェイを使って、北アルプスの山々を見学と思っていたが、まずは温泉だ!

ロープウェイから少し下ると、中崎山荘 奥飛騨の湯がある。
バスターミナルはどこかな?と歩いてきたら、なんと深山荘まで来てしまった(*_*;)
大きなターミナルを想像してきただけに、途中にターミナルらしきものが見つからない
こんなに下ってきてしまって良いのだろうか・・・
とりあえず引き返す。
ロープウェイまで戻り、お店の方に聞くと、ここがバスの始発場所なんだって...。

山から下りたのに、道迷い遭難するとこだった(笑)



中崎山荘の温泉に入って昼食
飛騨牛の定食はやめて、ラーメンライスにした。
肉より、スルスルっと入る麺系の方が胃の負担が軽そうな気がしたので、ラーメンにした。


5日ぶりの白米だ。
普段ならペロリと食べちゃう量(全然足りない)だけど、今は胃袋が食事を受け付けてくれないようだ。
ゆっくり咀嚼しながら、ご飯は少し残しちゃったけれど。

新穂高ロープウェイから、平湯温泉で松本行のバスに乗り換える。
バスも電車も久しく乗ったことがないので、乗り換えがあるとひどく緊張します。

新穂高温泉から平湯温泉(乗り換え)から松本駅までバスで2時間、料金2800円
松本駅から信濃大町駅まで電車で1時間、料金680円

松本駅から信濃大町駅まで電車でゆらり。
切符を買うのも一苦労だった。
後ろに並ばれるとドキドキして切符を買う手が震えてました(笑)

ごとごと揺れる電車の中で今回の山旅を振り返えろうと、雲ノ平で買った「黒部の山賊」の1ページをめくる。
また1ページとページをめくるたび、眠気が襲ってくる。

ほんの少し目を閉じれば、青い空と北アルプスの山々の景色が浮かんでくる。



「次は信濃大町ー」と駅長のアナウンス。

無事に戻ってきたことを改めて感じる。
こうして4泊5日の長い長い山旅が終わった。



さまざまな表情を伝えてきた北アルプス。
晴れたり、曇ったり、雨に雷。
ずっと歩いているのに、地図ではほんの少しの距離だったりと、泣けてくる場面もあった。
喜び・怒り・哀しみ・楽しさ
広大なスケールに、圧倒され続けた5日間だった。

終始、雨模様だったけど、やっぱり山はいいね! 


でも、山は当分いいかなって思ったのが本音だったりします。歩き過ぎたわー(笑)


おしまい


5日間のGPSデータ
合計時間: 99時間33分
合計距離: 57.27km
累積標高(上り): 4235m
累積標高(下り): 4442m


1日目 高瀬ダム-烏帽子小屋-烏帽子岳-烏帽子小屋キャンプ場   前編 後編
2日目 烏帽子小屋キャンプ場-野口五郎小屋-水晶小屋-祖父岳-雲ノ平キャンプ場  前編 後編
3日目 雲ノ平キャンプ場-黒部源流碑-三俣山荘-鷲羽岳-三俣蓮華岳巻道-黒部五郎小舎キャンプ場  前編 後編
4日目 黒部五郎キャンプ場-黒部五郎岳-三俣蓮華岳-双六岳-双六キャンプ場  前編 後編
5日目 双六キャンプ場-鏡平小屋-鏡平山荘-わさび平小屋-新穂高温泉(新穂高無料駐車場→中崎山荘 奥飛騨の湯)  完結編


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