あの尾根の向こうに、劔岳が見える。
下るごとに、だんだん高くなっていく山並みを眺めては、ぼんやり想像する。

別山からの劔・・

こんな感じの景色を、立山黒部アルペンルートの乗り物の中で想像していた。
蓋を開けてみれば、ガスまみれ。
よく考えれば、午後にはガスが湧いてくるから、順調に進んでいても、あの景色は見れなかったのかもしれない。

ちょっと待てよ。何とか、うまいこと言いくるめて、もう1泊したらどうか？？
雷鳥沢キャンプ場－劔御前小屋－別山で往復4時間。

いける！

ソロならば　(>_<)

悔やまれるが、こんな日は雷鳥が出てくるに違いない。雷鳥沢とか雷鳥平って書いてあるし！

雷鳥沢キャンプ場を目指して、大走りを下っていく。
ガレ＆ザレのトラバース
晴れてたら、正面に大日三山が見えるという。

トレッキングポールは、locusgearのCarbon Fiber Trekking Pole 「CP3」
軽いポールは、今年のベストバイアイテム！




エスケープルートに使った大走り

山と高原地図の裏面(劔・立山詳細図)を見れば、2,860ｍの分岐点から、急坂、浮石注意、整備不良とあった(-_-;)
歩いてみたら、急坂、浮石箇所は、短く折り返したジグザクの道が下までずっと続いていて、わりと歩きやすかった。
整備不良とあった箇所は、難なく歩く事ができた。
これで整備不良なの？ってな感じ。




　
まずは、ジグザグの急坂。
右へ左へと折り返しながら歩いて行くけれど、なかなか下がらない高度に、ふたり参って、休憩を入れる。

のんびりしてる場合じゃないけれど、休まねばやってられない。そんな坂。
ザックの上の方に入れた、チョコレートやナッツで体へ強制的にチカラを入れてやる。
ベタベタに甘いチョコレート菓子「スニッカーズ」は、今回初めて食べたけど、僕は苦手かも。次はないなコレ（笑）

　






嬉しい事に、チングルマや、今年初めて見るハクサンイチゲが、あちこちで咲いていた。




　

高山植物がいいアクセントになって、長い長い尾根道も楽しくなってくる。






　

一旦、平たい展望地になって、さらに下っていく。









長い下り。
下っても下っても、底が見えない。まだまだ下る。



お！

キャンプ場が見えてからが、これまた遠かった・・
まだまだ、高い位置。　さらにさらにさらに下る



　
1時間30分経過し、高度約600メートル下げた。
雪渓を越え、なだらかな賽の河原を真っ直ぐ通る道の先が、いよいよ雷鳥沢キャンプ場(標高2,280m)
とにかく、めちゃめちゃ疲れた（笑）


次来る時は、【大走り】は使いたくないーーー！！！！




星が綺麗で、秋には紅葉の名所にもなるという雷鳥沢キャンプ場。
今日は、星が見えるはずがない思ったけれど、この夜、奇跡的に雲が消え、それはそれは満点の星空だった。ほんとに最高の夜だったと今でも思う。




と、そんなサプライズの前には、補修前の少し揺れる橋を渡った・・・
木の板が4本、かかっているシンプルな橋





おーー！！！　着いたーーー！！！

と余韻にひたる前に、激しい雨が降った(T_T)

そうそう、ガスで出会いのチャンスと思っていた雷鳥は、全く姿を見せてくれなかった(>_<)


もー　「立山三山」じゃなくて、「立山散々」とさえ思ったほどだ（笑）


つづく





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